ゆみモン

火宅の人のゆみモンのレビュー・感想・評価

火宅の人(1986年製作の映画)
3.5
原作小説は読んでいて、映画も観た記憶があるが、記録していなかったので再鑑賞。

昔(というほど昔でもないか)は、こういうハチャメチャな私生活を送って家族を泣かし、それを私小説に書き、それで売れて“先生”と仰がれる…そんな作家が多かったのだろうなぁ。
何故か作家はモテる。
決していいことではないけれど、最近の作家は品行方正だ。まぁ、時代的にコンプライアンスが云々と大変だが…。

緒形拳はこういう男の役がよく似合う。
原田美枝子は本当に魅力的。
松坂慶子はあっけらかんとして可愛い。
いしだあゆみは、怨念のこもっていそうな本妻がぴったり。最後の勝ち誇ったような微笑が恐ろしい。

檀ふみは、特別出演で一雄の母(自分の祖母)役を演じているが、複雑な心境だったろうなぁ。それにしても凄い家庭に育ったものだ。