アニローズ

機動戦士ガンダムのアニローズのレビュー・感想・評価

機動戦士ガンダム(1981年製作の映画)
4.3
劇場版ガンダム3部作の初回。

小学生の頃にテレビの再放送で何度も何度も見たので憶えているシーンばかりの一方、大人になって初めて気づく様々な要素には驚かされた。
台詞の中にある哲学性、戦争で精神を病むトラウマ的要素、勧善懲悪型を放棄したストーリー、少年や若者の孤独と成長など、明らかにエヴァンゲリオンに影響を与えた多くの要素が散りばめられており、現在発表されても問題ない不朽の名作と言える。

そうした先進的アニメだが、もちろん時代を反映する点も見られる。殴るシーンはやたらと出てくるし、強い男が求められていたのも確か。
それを象徴するのがフラウ・ボウの台詞。自信を持てないアムロに放った一言は、今では逆に新鮮さを感じてしまう。

「自分のやったことに自惚れられない人なんて嫌いよ。今日までホワイトベースを守ってきたのは俺だって言えないアムロは男じゃない」

自惚れられない人…初めて聞いた言葉の組み合わせです。