金春ハリネズミ

ジョニーは戦場へ行ったの金春ハリネズミのレビュー・感想・評価

ジョニーは戦場へ行った(1971年製作の映画)
4.1
ずっと見たかったシリーズのやつ。

ジョニーの過去と現在を、色彩のギャップでダイナミックに描き分けます。

両の腕と両脚から顔面まで。
全てを戦地へ置いてきたジョニーを、いったい誰が救えるというのでしょう。

ブニュエルが多少は噛んでいるそうで、なるほどそうなるわけだ。
と、合点がいくシーンがちらほら。
この夢遊感が絶妙にジョニーの頭の中を映し出します。

その分現実の冷たいパートは余計に残酷さを感じられて、少しずつ、じっくり傷を抉られてる気分です。イエスも降参です。

彼の希望が加速していくに従って、その逆を進む最後の幕引きには言葉も出やせん。