しょぼい利益にうんざりしている鬼嫁と意気地のない夫が運営する養鶏場。ニワトリたちは協力して脱走計画に挑み続ける!
思い出の一本を再鑑賞。何度観てもやはり面白いよなあ。
思い出補正も大きいかもしれないけど。
まず、めちゃくちゃ意外に直接的なダーク表現がすごい。卵をきちんと産めなかったニワトリは連れて行かれて斧でチョンといかれてしまう。この現実をニワトリたちは、斧が振り下ろされた音だけを聞いて受け止めている。
いつ自分たちがそうなってしまうのか、恐れながら何度も脱走を試みる。
この構造はゆるめの「大脱走」。大人もワクワクしちゃうと思う。
アニメーションの表現力も見事で、キャラクターの表情や動きからはきちんと彼女たちの感情が見えてくる。リーダーのジンジャーをはじめ、インテリ系でなまりの激しいのがいたり、姉御肌もいればゆるふわ系もいたりしてとても魅力的。
主人公たちの卵を報酬にしていろんな道具を調達してくるネズミのニックとフレッチャーもユニークで好きだ。
チキンパイ製造機からの決死の脱出、最後にして最大の計画の遂行に向けて軽快に進む物語は、過不足なく面白い。