すずき

チキンランのすずきのレビュー・感想・評価

チキンラン(2000年製作の映画)
3.8
とある養鶏場。
卵を産めなくなった雌鶏は、鶏肉にされて出荷される運命だった。
そこの一羽の雌鶏、ジンジャーには夢があった。
それは、養鶏場の皆を連れて脱出、そして理想郷を目指す事。
しかしあの手この手の脱走計画は失敗続き。
そこに、空から現れた不思議な雄鶏ロッキーが降り立つ。
ジンジャーは、ロッキーに空の飛び方を教えてもらおうとするが…

「ウォレスとグルミット」「ひつじのショーン」のニック・パーク監督のクレイアニメ作品。

「大脱走」のパロディが多くて、シチュエーションから情景、音楽までそれっぽいw
でもロッキーが来てからは大脱走とはちょっと違う様相を示してくる。

ロッキーは飛べる鶏、という風に養鶏場のメンバーから思われてるけど、実際には知っての通り、鶏は飛べない。
彼の真実が中盤明かされるけれど、視聴者にはバレバレながら、実に丁寧な伏線を張り方だ。

養鶏場メンバーも濃いキャラ揃いだけど、そもそもそこまで脱走に乗り気じゃないからか、失敗ばかりで無能感が目立つ。

終盤は「鶏が飛ぶ」以上のありえなさだけど、養鶏場メンバー総出で力を結集し、妙な説得力で盛り上がる。
主人公もあんな見た目なのに、終盤は何か妙に可愛い仕草を見せるし、いい女だよね!