ジュリアン

天井桟敷の人々のジュリアンのレビュー・感想・評価

天井桟敷の人々(1945年製作の映画)
3.7
寺山修司が立ち見席にも轟かせるとした意味を込めて天井桟敷と名乗っていたことを知ってから、同じく天井桟敷をタイトルに冠したこの映画に興味があり視聴した。古典的なメロドラマで、「愛し合う者同士にはパリも狭い」など聞き覚えのある名台詞などがあって良い。

劇中で有声劇は無言劇に劣るとした発言があったので、章間に気になって当時のフランスの世俗文化を調べていくと、この映画には明確なモデルがいて、それもピエロの意匠のリファレンス元になった人物だと知って第二部がより一層面白い。