レストランに集まった映画関係者の痴情に塗れた群像劇で、文芸エロスみたいな邦題からは想像もつかないバックステージ物の佳作。女に翻弄されて悲しんでいるオーナーが次の日には別の女を口説いていたり、人妻が庭師の男と浮気しながら旦那に愛を確かめたり、脳みそが下半身に付いているとしか思えないエゴむき出しのブタばかり出てくるのだが、画面だけはかなり豊潤(蝋燭の揺れるレストラン、雨に濡れた舗道)なので上品な印象が残る。ジャケットにあるようなテーブルの上で肢体をヨガらせたパツキン美女は出てこない。無論俺も騙された被害者の一人である。