はる

我等の生涯の最良の年のはるのレビュー・感想・評価

我等の生涯の最良の年(1946年製作の映画)
4.5
なんだろう、これは?
特別な事件が起こるわけでもないし、昼ドラのような激しい恋愛劇でもないのに、最初からずーっと目が離せなかった。
長尺だから2日間に分けて見るつもりだったのに停止ボタンを押せなかった。

1946年に制作された3人の帰還兵のストーリー。終戦直後の作品という前提で見ると当時の観客の気持ちまで伝わって来るし、広島や硫黄島というフレーズからは、あぁ、あの戦争だなって気持ちが引き締まったりもします。

ホーマーが自分の姿を恋人に見せるシーンで、本当に義手の役者さんだったと分かって衝撃を受けました。

『我等の生涯の最良の年』というタイトルから、どんな年だったのかと鑑賞しましたが、当時の世界中に起きていたんだろうと思われるきっと日常の出来事。戦前とはガラッと変わってしまった環境に苦悩する姿が誇張することなく自然体で描かれていました。
逆にそれが引き込まれるんだろうな。

思い返せば音楽による影響も無意識のうちに受けていた気がします。
これぞ映画と思える良作でした。
はる

はる