ユカートマン

レクイエム・フォー・ドリームのユカートマンのレビュー・感想・評価

4.3
【鬱映画ランキング1位】ニューヨーク、ブルックリン。ヘロイン中毒の主人公とダイエットピル中毒のお母さん、コカイン中毒の彼女、密売する親友の中毒による崩壊を描いた物語。普通の人にもオススメできないし、黒髪の可愛いジャレッドを拝みたいという気持ちで見ると大変なことになるので要注意。

目を逸らしたくなるシーンはたくさんあったが言うほど鬱ではなかった。ヘロイン中毒なんて自業自得だしそんな映画は腐るほど作られてるけど、一見麻薬なんて他人事なおばあさんがダイエットピルで精神崩壊していく姿がジャンキー映画の中でもこの作品を特異なものとしているのだろう。ジャンキー疑似体験も出来て楽しかった。

以下、スマホ中毒者による視点です。レクイエムフォードーリームというタイトルだけあって、禁断症状に陥る四人の主人公たちにはそれぞれ夢がある。ハリーと彼女は、お店を持つこと。お母さんはテレビ出演、黒人の彼は子供の頃母と過ごしたような平穏な日々。みんなその夢のために金稼ぎや痩せるという目的で薬に手を出してしまう。では、スマホ中毒患者は何を夢見てスマホを手から離せないのだろうか。ストーリーや二画面や早送りといった斬新な技法を使った映像、ヒップホップっぽいリズミカルな音楽による後味の悪さよりそのことに気づかせてくれた。
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