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翔んだカップルのodyssのレビュー・感想・評価

翔んだカップル(1980年製作の映画)
3.0
【アイドル映画を超えて】

むかし映画館で見て、40年ぶりにBS録画にて鑑賞。

内容は完全に忘れていました。
40年たてば、まあ、仕方がないかな。

で、これ、薬師丸ひろ子をメインとして、鶴見辰吾や石原真理子や尾美としのりを配した青春映画・アイドル映画には違いないんだけど、どこかそれをはみ出す部分があるなと思いました。

単なるアイドル映画なら不必要な映像が多すぎる。
また、相米慎二監督ならではと言うべきか、長回しがところどころに入っているし、アップが極端に少なくてロングショットが多い。これ、アイドル映画の基本を無視しているんですよね。

まあ、だから芸術なのかというと疑問ですけど、青春には、型どおりのアイドル映画には収まり切れない矛盾だとか過剰な部分があるから、そこまで含めて表現したのかな、という気もします。特に尾美としのりがそういう役割を担っているよう。

でもまあ、杉村さん(石原真理子)の設定だとか、そもそも高校生の男女が兄妹でもないのに同じ屋根の下で暮らすようになるとか、いかにもアイドル映画的な作りではある。鶴見辰吾は薬師丸ひろ子と石原真理子に挟まれて、うらやましい(笑)。

薬師丸ひろ子は、やっぱり魅力的ですよね。このとき15~16歳。少女性に女としての魅力も加わって、やはり男と一緒だと「危ないよ」と言ってあげたくなる。でも危ないからこそ、いいんですけどね(笑)。
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