あつぼう

がんばっていきまっしょいのあつぼうのレビュー・感想・評価

がんばっていきまっしょい(1998年製作の映画)
3.6
もう25年も前の映画になるんですよね。
この映画の田中麗奈はほんと初々しいです。

映画の中で全校生徒が「がんばっていきまっしょい」って言うシーンがあるけど、この言葉って愛媛県立松山東高等学校でおよそ55数年前から使われている「気合入れ」の掛け声らしいです。
新入生にしたら何事やって思うぐらい変わった掛け声やけど、その場にいたら一緒に言ってしまいそうです。この学校の卒業生で小説家の敷村良子がこの掛け声をタイトルにした小説が映画の原作になってます。

日本映画ってこの手の映画が多いですよね。
やってるスポーツを変えて色々と映画を作ってるから先が読めるけど面白くないわけではないです。この映画では【ボート】やけど、今まで観た映画では【シンクロ】【スウィング】【相撲】【ラクロス】【カーリング】など多種多様なスポーツが映画に取り入れられてますよね。ここにあげたスポーツ以外にもたくさんあるかな。この先の読めるパターンが逆に安心感をもたらせてくれるのもあります。

以前にも書いたけど、こういう映画ではあまり努力を前面に出さないですよね。気付いたら上達していて試合に勝つって感じやからスポ根が好きな人には物足りないです。自分はどちらかと言うと血と汗と涙の結晶が実を結ぶって展開が好きです。だからこの映画にも物足りなさを感じたけど、逆に高校生ならではの爽やかさがあって良かったですよ。出演者達の演技もとても巧いって誉められたもんではないけど、演じてるよりも素の感じが出てて好感が持てました。

スポーツを通して成長していくのは、スポーツをしてきた人間には分かりますよね。自分ひとりの力では乗り越えれない事でもチームワークで乗り切れる事があります。【ボート】も全員の呼吸があってないとスピードに乗れないから、全員の信頼関係があってこそなんですよね。全員の気持ちが一つになった時の一体感ってメチャクチャ気持ちのいいものです。

愛媛県で撮影されたのですが、ゆったりと時間が流れてるような自然が羨ましかったです。
あつぼう

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