美少女特撮シリーズ「時空警察ヴェッカー」の劇場版となるスピンオフ作品。未来からやってきて探偵業を営む時空刑事オリオンこと折尾光四郎が、並行世界からの刺客と戦いながら次元分岐の謎に迫っていく。

スピンオフなので当然本シリーズに登場するキャラクターや世界観の知識があるのを前提で進んでいくが、視聴はおろか事前知識も全くない状態での鑑賞。それでも、最近はMCU等の大作でもマルチバースなど並行世界的なSF要素がよく登場するので、そこまで置いてけぼりになる感じではないと思う。
分岐によって“本流”になり損ねた世界の行く末や、お互いに人間性を補い合う“時空同位体”のバディ感など、ちゃんと設定を活かしたヒーロー映画になっているとは思う。

ただ、正直2時間丸々あるのは長すぎる気がした。専門用語や設定の説明が多くなるのは仕方ないと思うが、中盤の研究施設を探るパートとか、もうちょいテンポ良くして100分台とかにしてほしい。
クライマックスでは女の子たちも助っ人として何人か登場するため画面が華やかになって楽しい。美少女ヒロインものの醍醐味である大胆なパンチラもあり。

また、本作は森久保祥太郎や入野自由といった人気声優陣も俳優として実写で登場しているが、なかなか良かったと思う。そもそもがファンタジー的な設定のため、声優っぽい発声の演技も違和感はなかった。

本作の後にも「ヴェッカー」の名を冠した続編は続いているようで、この終わり方からどうやってまたヴェッカーとして繋げるのかは単純に気になるので、「デッドリーナイトシェード」も気が向いたら観てみようかなとは思う。

色々な組織が出てきて混乱すること必須。

一体全体…