本作の題名を以前から聞いていた。多分「ディープスロート」の男優が来日して撮ったからだろう。東映セントラルとしては、「最も危険な遊戯」に続く第二弾って？！プロデューサーは、日活ロマンポルノで低予算製作のベテラン伊知地プロデューサー。そして監督は、山本晋也なんで、監禁物みたいな題名なのにコメディ。「ディープスロート」バカコメディですから。あそこを移植する外人で日本の風俗に行っては、自慢して、周りはデカさに驚くと言うたわいのないコメディ。風俗描写見てると後の風俗レポートに繋がってる気がする。「ほとんどビョーキ」！

• #生贄の女たち

アメリカ人の夫（ハリー・リームス）と共に一時帰国した夫人（飛鳥裕子）が、夫の短小を克服するべく、デカチンへの移植手術を強行させる。日活プロデューサーと東映エロ陣営が手を組んでいる、東映配給のエロティック・コメディ。

脚本の手直し、監督の交代など、難産を経ている作品。最終的に山本晋也監督の演出で完成されており、ハリー・リームスが「チンポコ」を連呼しながら、久保新二のようなコメディ演技を披露する。だが、チョクさん特有のドライブ感は低迷気味の印象を受ける。

手術後のハリー・リームスが、すべては巨根のせいで、日常の悲喜交交に取り込まれていく。中盤部で元オーナーのオカマ（岡本麗）と接触。"切り離した自分のペニスと交わる"という性倒錯が最高潮。東てる美はレズビアン役でほんの少しだけ顔を見せる。

"日本映画では局部を写すことができない"という時点で、ハリー・リームス起用の醍醐味が損なわれている。しかし、「チンコの大きさで泣き笑いする人生模様」という山本晋也の哲学の中にハリー・リームスがいるだけで奇跡といえる。ラストのオチがグッド。

男根が折れたハリー。日本で移植手術を受け、36センチ砲を手に入れ、大騒ぎに。山本晋也監督だが、「未亡人下宿」シリーズのような自由奔放さが薄いような気がした。
新宿東映にて。