マーくんパパ

瀬戸内少年野球団のマーくんパパのレビュー・感想・評価

瀬戸内少年野球団(1984年製作の映画)
3.7
(再)阿久悠の自伝原作で主演夏目雅子の遺作。終戦後直後の淡路島国民学校5年生と担任駒子先生を中心とした戦後点描。教科書墨消し、復員船、進駐軍、床屋から飲み屋に転業、義足姿の郷ひろみ、男組女組の廃止、健康ボール・手作りグローブ・バットでベースボール始める子供たちetc、阿久悠が島で体験した戦後世界が縦横無尽に散りばめられている。初恋の少女(戦犯で収監死刑とされる提督の娘・武女)の哀しきオシッコの音と別れ、いい材料いっぱいあるのに感動薄いのは東京へ旅立つ武女を見送るシーンで竜太が動けなかったから。『少年時代』のようにアソコはバラケツではなくて嘘でもいいから竜太に駆け出して欲しかった。