1986年のギリシャ映画。1940年代にギリシャ内戦で共産主義レジスタンスとして戦いソ連に亡命していた父が、32年ぶりに帰国した。久しぶりの再会にギクシャクする家族。そして、父を逮捕するため警察が現れる…という話。西南ヨーロッパはたいへん。
監督の味なのだろうがワンカットワンカットが長い。またストーリーも最終盤までほとんど動かないため、非常に間延びしたように感じてしまう。数少ない会話で、以前のシーンの状況を補足していく構造になっている。
どこを切っても絵葉書のような絵になる映像美は美しい。特にラストは圧巻。
ストーリーは最重要人物の母親の判断に、「そうはならんやろ…」と思ってしまった。文化の違いといえばそれまでかもしれないが、どうしてそうなったのかをもう少し描写してほしかった。
シテール島は日本語でいうところのキティラ島。