骨折り損

弓の骨折り損のレビュー・感想・評価

(2005年製作の映画)
3.7
これを美しい話と捉えるか否か。

僕は美しいとは思えなかった。
映像は美しい。
奏でられる音楽も美しい。

しかし、少女を想うお爺さんの気持ちはあまりに自分勝手のように感じ、これを美談にはできなかった。というか、映画として美しく切り取ったからといって、惑わされてはいけないと思った。

未成年だからダメ愛し合う事がダメなのではない。この映画の場合、愛し合っていない事が問題だ。愛する人が自分から離れていくことは辛い。なによりも辛い。ただ、それを無理矢理縛りつけることはできない。暴力で、金で、権力でそれを許してしまった時、人は人ではなくなる。動物だ。

いつでも離れられるのに、好きで一緒にいる。悔しいが、それが人間なのかもしれない。
骨折り損

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