くりふ

空飛ぶ生首のくりふのレビュー・感想・評価

空飛ぶ生首(1960年製作の映画)
3.5
【生首を 捨てに踏み出し ゴロリと落とし】

アマプラにて。“あなたが興味のありそうな映画”のラインナップに出てきたので。…ナンデ、私が生首映画好きってわかるんだよ!コワイぞアマゾン!

“ミスター・B.I.G.”ことバート・I・ゴードン監督作ってトコロでも興味を惹かれ。巨大ではない、等身大の生首映画なんかも撮っていたんだね…。

女の情念、その深さを測定ミスして選択ミスして右往左往する男のおはなし。

これは全く、男の自業自得。愛の深さ、美人度おっぱい度、からなら選ぶ相手を間違えている。いや、結果から見ても、その深さが怖かった…と言い張るなら、ご利用は計画的に、後を濁さず別れるべきでした。男らしさを勘違いした時代の男、もはや遺物でありましょう。

それにしても、遊びや回り道のない直球ホラーで、バカ映画とバカにできない、キチンとした物語でした。見事な着地じゃないか!と感心しちゃったほど。

ホラー描写は笑っちゃうんだけどね。邦題の元ネタシーンなんて、ナンデわざわざその部位で文字通り、顔出すのかと。銅像コントじゃあるまいし(←昭和ネタ)。ライバルに勝てる筈のおっぱいで釣るべきだったのでは?最早ソコまで飽きられたか?

何故だか、モンローのパチモンみたいな姿で男を脅すのも、見栄を張っているようで哀しい。いつ、聚楽よ〜とか言い出すかとハラハラしました(←昭和ネタ)。

豊かだが 哀し過ぎます モンローパイ

ちなみにこの邦題、看板に偽りあり。空は飛ばずに地面にオチます。おかげで大爆笑!

それでも、オチはやっぱり感心する。“怪談”と括りたくなる余韻があります。

そして、“第三の女”子役の使い方が見事、効いておりました。

<2022.7.1記>
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