ツクヨミ

黒蘭の女のツクヨミのレビュー・感想・評価

黒蘭の女(1938年製作の映画)
1.9
女性軽視としきたりに縛られたくなかった娘。
南部良家の娘に生まれたジュリーはしきたりに従わないおてんば娘。とあるパーティーの夜に婚約者にフラれてしまい…
ウィリアム・ワイラー監督作品。ベティ・デイビスが悪女を演じてアカデミー主演女優賞を受賞したと聞いて鑑賞したが、これは現代的な悪女ではなく1930年代の悪女であった。それは主人公ジュリーが悪女として見られた要因が南部の古いしきたりに従わなかったり、男にズカズカ踏み込んで意見したりと男勝りで勝ち気なおてんば娘であったからだろう。個人的にベティ・デイビスの悪女といえば"痴人の愛"を想起したのだが、悪女の捉え方が違って肩透かしを食らった気がした。まあ監督が"ローマの休日"のウィリアム・ワイラーなので納得の方向性ではある。
しかし演技面に関しては流石のベティ・デイビス、表情演技と目力の強さは相変わらず。内容的には南北戦争時代の南部と恋愛を絡めた話は実にハリウッド的であった。
ツクヨミ

ツクヨミ