5回目くらいの鑑賞。相変わらず面白い。
昨今、本作における歴史的事象の取扱いについて「過度に保守的過ぎる」という批判の向きもあるようだけど、私は「まぁそこに焦点を当てた作品ではないので多めに見てあげればよいのでは」スタンス。
(上述の批判をする方々からは「その中途半端なスタンスがいかん!」と言われるのだろうが・・・)
フォレストガンプという一人の真っすぐな男の生きざまが歴史的な事実と交錯する瞬間が純粋に面白いし、
「真っすぐな人」が「その真っすぐさをもって」成功していく、というのはやっぱ見ていて気持ちが良い。
また本作の特異なところの一つとして、物語の「ご都合主義さ」自体を楽しむような展開としていることで「ご都合主義ではないか!」という批判自体を無効化しているようなところがあり、これがまあニクい。
欠点もやり抜いたら美点になるということの好例。
一点、今改めて見るとやっぱりジェニーの取扱いは可哀そう過ぎるきらいがあり、それによってエンディングの展開も「これって本当に良い話なのかな?」と若干のノイズが入るところがあるが、
そもそもロバート・ゼメキス監督がフォレストガンプとジェニーに「アメリカの光と影」を投影しようとしているとのことで、まぁ、これはこれで良い(というか監督の目論見どおり)のでしょうね。
数年に一回見返したくなる傑作です。