このレビューはネタバレを含みます
はるか昔に一度視聴して、面白いじゃん と思った憶えがある。
その記憶が確かなのか再視聴。
湾岸戦争で子供に撃たれ、一度は死んだものの復活。しかし脳に損傷を受け、記憶が酷く曖昧な部分が出来てしまう。
帰国後、道を歩く中で故障している車の側に泥酔した母親と幼い娘を見付け、車の修理を請け負う。その際に娘にせがまれて自身のドッグタグをあげる事に。
前後不覚の母親に怒鳴られて、再び歩きながらヒッチハイクをすると男の乗った車が停まる。乗せて貰って少し、後ろからパトカーに止められ…たところで記憶は途切れ。
次には裁判を受ける事に。どうやら警官が撃たれて殺されたようで、現場に同じく銃と一緒に倒れていた自分が犯人だと裁かれている。
途中で出会った親子の顔も服装も記憶から抜け落ち、結果として戦争後遺症で無罪なものの精神病院に入れられる事になり、病院では違法な治療として拘束着を着せられて死体のロッカーに入れられてしまう。
それを繰り返す内に、未来である2007年にタイムスリップして大人になった、あの日車の修理をしてあげたジャッキーと出会う事に。
彼女の部屋にあったドッグタグから自分はジャックであると名乗るものの、彼女は嘘を吐いていると激昂し、ジャックはとっくの昔に死んでいる と。
結果、やっぱり面白かった。というかわたし好みである。
ちょっと誰かのお話聞かせて…と思う部分が多いんだけども(特に関係なさそうなのにやたら出てくる人名とか)、自分の死は避けられない、どうしようもない…けれど、ジャッキーと彼女の母親は助けようとして最後にしたのが彼女の母親に手紙を書くこと。
死因であるはずの"頭部の損傷"はその帰りに転んで頭を打ったのが原因だった。…って事は、これもまたあらかじめ決められていた行動だったのかしらね。
瀕死の中で、未来を見るためにまたあのロッカーに入れて貰い、母親と電話をする場末のダイナー勤務から病院務めに変わっているジャッキーにまた車に乗せて貰って終わる。
…と言う、死に際のジャックの希望だったんじゃないかなとは思うんだけど、どうなのかなあ、こうなっていたら良いなあ。
元いた世界で転んで後頭部から血が出たままなんだけど、痛くない?と訊かれてよくなった と答える。あっもういよいよ死ぬ間際かな…と思いつつ…最後の"あと何時間あるの?"はこれまた他の人がどう思ったのか気になるな~~
もう最悪、本当はまだ全然病院に入れられててあの嘘みたいに残酷な治療の成果で観てる夢でした…としても、好み。
エイドリアン・ブロディが良すぎるから…。少し変わった不幸、がとてもよく似合う。
そして、自分はもうそこにはいないけど良くなるよ、希望はあるよ みたいな展開が好きだ。