Maho

ぐるりのこと。のMahoのネタバレレビュー・内容・結末

ぐるりのこと。(2008年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

ちょこちょこくすくすさせてくれる。けど、なんかリアルというかどこの誰にでも訪れそうな感情のふり幅に目が離せなかった。
人はそんなに強くない。でもだからこそ誰かと生きていくことで救われたりもする。

何もかも予定通りに、誰から見てもうまくいっているように生きていきたかった。けれど、全部はうまくいかない。その時の状況に身を任せて生きていく夫に助けられる。世の中では子供も大人も人によって生かされ、殺され、全然自分事じゃないのに、いつ自分ごとになるかもわからなくて。

なんでわたしなんかと一緒にいるの?
すごく共感できるセリフで。
そこに、君といたいからだよっていってくれる人を私も探したい。(笑)

父の自殺に裏切りを感じた夫だからこそ生きてきた生き方があって。
でもその生き方が全てではないし、もちろんいろんなことを踏まえたうえで逃げてきたこともたくさんあるし、しっかり決めずに成り行きでいきてきたところもある。そういうところを救ってくれた妻がいて、お互いに足りないところを補い合える関係性。本当に素敵だなっておもった。

うまく生きれないけれど、それでもやまない雨はないかもしれないって思わせてくれる映画。

今回の一番好きなシーンはやっぱり「なんで私と一緒にいるの?」のシーンかな~。
他にも今日はする日だからのバナナとか口紅のシーンとかトマトのシーン、お風呂のシーン、あと裁判のデッサンチームもすきだった。
とんかつやのシーンはきもすぎた。

あの名古屋の結婚式場でとった写真。
あれはこういうちょっといたずら心がある二人が人の結婚式を乗っ取るみたいな感じなのかな?なんかおもしろい。どういう意図があったんだろう。二人にはもう完全に二人の世界ができていたもんな。
Maho

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