Makiko

黄色いロールス・ロイスのMakikoのレビュー・感想・評価

黄色いロールス・ロイス(1964年製作の映画)
4.1
監督の名前を見てもピンと来ず(無知ゆえ)、レビューを読んでも微妙だったから期待せずに観始めたら!とても良かった!

イギリス、イタリア、ユーゴスラビア…3つの異なる場所と時代を舞台にしたオムニバス作品。イギリス編はレックス・ハリソンが出ていて、競馬のシーンはほとんど「マイ・フェア・レディ」(奇しくも映画版は本作と同年に公開)。イタリア編はシャーリー・マクレーンとアラン・ドロンの甘酸っぱいロマンス。ユーゴスラビア編は、もはや大ベテランとなったイングリッド・バーグマンの堂々としたコメディエンヌぶりを堪能できる。

3つの物語に共通するのが「結ばれない2人」。そして人や時代、場所は変われども、苦い恋を見守ってきた黄色いロールスロイス。
ストーリーはまあベタって感じだけど、この映画では観客とロールスロイスが同じ立場になって情事を目撃するのがミソ。私たちとロールスロイスがリンクする。

あと、映像が非常に綺麗です。無駄がなくてすっきりしている。オールスター劇にふさわしい、洒落た台詞もたくさん。
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