NaokoHasegawa

阿賀の記憶のNaokoHasegawaのレビュー・感想・評価

阿賀の記憶(2004年製作の映画)
4.0
『阿賀に生きる』から10年、
あの自分の仕事に誇りを持って見事な年のとり方をした人の多くが亡くなり、田んぼは荒れ果て、風景も変わっている。
残された妻や子もいるが、終始寂しさが流れている。
完全に消えたわけではなく、目に見えなくとも、記憶として彼らの暮らしぶりは今も残っている。

ストーリー性はなく、説明的なドキュメンタリーでもなく、
どちらかというとアート的な映像作品。
その温度感が、自分で感じとる余白を残してくれていて心地良い。
『阿賀に生きる』のすばらしさや存在価値をより感じる作品。

『阿賀に生きる』→『阿賀の記憶』→『阿賀に生きる』の順で観ると良いと勧められた意味がよくわかる。