俳優さんの以外の方が、眩いばかりの光を放ち、ブロをも圧倒する素晴らしい演技を見せてくれることがある。
「どついたるねん」の赤井英和がよい例。
そのキャラを最大限に生かし、演技なのか地なのかわからないくらいの迫力で魅了してくれる。
本作の内田裕也もまさにそう。
彼最大にして、唯一の代表作。
圧倒的な存在感に思わず、仰け反ってしまう。
オー!ロックン・ロール!
シェギナベイビー!
彼が演じるのは、芸能リポーター。
「恐縮です」の決め台詞を吐きながら、
どんどん突撃取材していく。
全然恐縮なんかしてない、っていうか何考えてるか分かんないところが、面白くもあり、怖くもあり、
当時の生々しい事件の再現シーンが出て来るが、ビートたけしの殺人者シーンはにりの迫力だった。
随分前に観たので、細部は忘れてしまってるのだが、立場が逆転した後も、内田裕也の表情はあまり変わらなかった印象がある。
つい最近まで、オンナ問題で、妻?樹木希林にたしなめられる、「カッコイイお姿」をみせてくれていた裕也さん。
その魅力を長編第1作目にして引き出した滝田洋二郎!
タケシをはじめ原田芳雄ら名優、鶴太郎、おニャン子ら当時の人気者も出ている賑やかな、派手な、それでいて、哀しく、でも、パワーもある映画でした。