コミック雑誌なんかいらない!の作品情報・感想・評価

「コミック雑誌なんかいらない!」に投稿された感想・評価

滝田洋二郎監督作品。
内田裕也脚本・主演作品。
内田裕也演じる芸能リポーターが突撃取材していく話。

主演の内田裕也があまり表情を変えない。ロス疑惑の三浦和義に突撃取材するけど、言い負かされて返り討ちにあうほどの口下手。口下手だからこそ、言葉ではなく目付きや身振りでの怒りの表現がとても良かった。おニャン子クラブや女性に対しては笑うけど。

芸能取材の対象が実際の本人。取材の時はいつも「恐縮します。」。梨本勝自身も登場。
メディア批判が濃厚。
カメラが取材する様を撮ってたりしてメタ的。
原田芳雄が出てたりして、ATG映画を連想した。

豊田商事会長刺殺事件の再現でビートタケシ登場。役がとても似合ってた。
最後に内田裕也がマイクを投げつける画が素晴らしい。
Wu

Wuの感想・評価

3.8
いやあ、これはすごいなぁ。ホントの場面じゃないのに時々本気にさせられる。
三浦和義のシーンは本人だし、神戸でのシーンはどこまで許可ありかよくわからない。
日航機の事故はのシーンと内田裕也が走ってるシーンは妙に力入るし、最後の豊田商事事件のはビートたけしに持ってかれちゃうけど、裕也も負けてない。
時々本気で怒った顔になってなかったかな。
高橋良明を見つけた時は嬉しくなった。貴重な映像。
HK

HKの感想・評価

4.5
ロックンローラー内田裕也が企画、脚本を手掛けた日本映画。監督はこれが初めての一般映画となる後年に「おくりびと」「北の桜守」などを監督する滝田洋二郎。キャストは内田裕也、麻生祐未、ビートたけしなどなど

突撃取材を得意とするワイドショーのリポーターが、桃井かおりと高平哲郎との色恋沙汰、ロス疑惑のある三浦和義に対するインタビュー、松田聖子と神田正輝の結婚式、山一抗争、日航機墜落事故、豊田商事会長刺殺事件など様々なスキャンダルに突撃取材をするのだが…

視聴者の需要にこたえる形で話題沸騰のスキャンダルを追求するという資本主義に乗っ取ったマスコミの有り方と、一般人が陥りやすい悪徳商法などの社会悪を追求するという社会正義としての本来のジャーナリズムとの間で終盤葛藤しながらも、終始無表情でその何を考えているかわからない男を内田裕也が見事に演じている。

あくまで誰かを追いつめる際には「恐縮です」と言いながら全然恐縮せずにぐいぐいと相手を貶めるような質問を視聴者の期待に応えるかのようにやっていくその姿勢は、最早日本のマスゴミによくある集団いじめの構図にも似ている。

無残な殺人事件で亡くなった女の子の葬式に突撃取材をし、傷ついている遺族に対して「被害者にも落ち度があったのではないか?」という趣旨の質問をして見事に怒りを買って追い払われる姿には、最早社会正義として本来の在り方であるマスメディアの在り方は消えてしまっている。

当時はインターネットやSNSなんてものもなかった以上、情報提供はテレビか新聞からの一方的なものでしかなかった。だからこそ、数字が取れるスクープでないと、大々的に扱われることはなかった。ゆえに誰もが着目しない問題は放置され続けた。

そのような、糞以下に落ちたマスコミ界隈において前線に出て活躍しながらも男の顔面にはどこか暗い影が残っている。「俺がやりたかったのはこんなことだったのか…」というジレンマが垣間見れる。

この映画の恐ろしい所は、内田裕也や終盤のビートたけしの狂気の演技以外にも、実際に起きた事件を当事者をなるべくそのままキャスティングして行っていることだ。現実と虚構が入り混じるこの異様な空間が映画に異様な味を与えている。

ロス疑惑の三浦和義に対してガチのインタビューを仕掛ける内田裕也。本物の犯罪者に対してこのようなことができるのは流石命懸けだ。他にも山一抗争では本物の893とまでやりあっているんだからすさまじい。

郷ひろみも石原プロから松田聖子を取られたのに、よくこんな映画に出演してくれたもんだ。これが彼なりの復讐の方法だったのか。娘さんは頑張っているんだから色々と複雑な気持ちになる。

日航機墜落事故は実際の写真を使用するなどしてその恐ろしさをそのまま伝えている。内田裕也が炎天下の中を頑張って走ったりしている姿が印象に残る。

脚本的な繋がりを重視せずに、その場のイメージのままに場当たり的に編集をつなげながらも味のあるカットを作るという所は、どこか森田芳光っぽい。内田裕也の因縁なのか「ときめきに死す」がドライブインビューで流れている。他にも撮影場所やセットなどが「のようなもの」でみた所と同じような気がする。

内田裕也の忌み嫌う存在として終始存在するきめなりであるが、最後の最後で正義に目覚め、重傷を負いながらも気にもかけられずマイクを向けられ始めてマスコミの愚かさに気づき、マイクを我々にピッチするのはとても良かった。

最後まで飽きることなく楽しむことができました。エロい描写も満載であり、ピンク映画出身の滝田さんの才覚も発揮される。見れて良かったと思います。

I can't speak fuck'in Japanese!
KKMX

KKMXの感想・評価

4.0
裕也3部作のラストを飾る本作は、おそらく裕也映画でもっともポピュラーな作品です。

世間の評価はアナーキーな映画といった様子ですが、いやいや裕也映画の中ではトップクラスに真っ当でポジティヴなガーエーでございますよ。なんと言っても、本作は主人公に名前がついています!成長・変容も感じられますし、3部作の中では別格の普通さです。
『水のないプール』とか『十階のモスキート』とか、心底クズですからね〜。


芸能リポーターのキナメリは報道をやりたいが現在はワイドショーに甘んじている男です。無礼な突撃取材を得意としており、そこそこ視聴者には面白がられていますが、キナメリの心の中はやはり空虚。妻とも冷め切っており、クソな日々を送っています。
朝飯のシーンで、キナメリはパンにサプリみたいのを挟んで食べるんですよ。これがものすごく無味乾燥で、キナメリの荒涼とした心象が伝わってきました。
(基本、裕也映画においてメシのシーンはすべからく不味そう…裕也映画の主人公たちは食という命を維持する行為が投げやりなので、生きることに投げやりであることが象徴されているのかもしれません。ま〜象徴されるまでもなく一目で人生投げやりと判るレベルだけど)
序盤、キナメリはスナックで力也と桑名正博に「ロックやってる俺たちをバカにしやがって」と絡まれます。つまり、キナメリという男は内田裕也の価値観において、もっとも忌むべき存在として描かれているのです。実際、売春していて殺された女子中学生の葬式に乗り込んで母親に「娘さんが売春していたことをどう思いますか」と質問した時はヘドが出るかと思いました。
相変わらず裕也映画の主人公はクズでクソですが、キナメリは前2作の主人公以上にゲスな面が強調されています。

しかし、このキナメリ、意外にもまだ心は死んでいませんでした。隣人の爺さんが金の先物取引のサギに引っかかっている雰囲気があったため、個人的に調べ始めます。自分が関係しているワイドショーや深夜番組に特集を組むように掛け合ったりと、人として意味ある態度を示すようになりました。
相手にされないし、さらに脅しを受けるようになるキナメリですが、屈せずに調査を続けます。途中、母校に立ち寄って「フレー、フレー、キ・ナ・メ・リ!」と自分にエールを送ったりと、キナメリ頑張るんですよね!あのゲスな寄生虫だった前半とは思えない変化です。まさか裕也映画で成長と変容に出会うとは思いませんでした。自分の誇りや理想に立ち戻ることができたんでしょうね。
そして、豊田商事会長刺殺事件をモチーフとした事件が起こり、その場にいたキナメリは…というクライマックスが待っています。


殺人犯役のビートたけしがすごい迫力でした。ここ数日は裕也の弱っちくてヒョロい暴力をたくさん見てきましたが、たけしは労働者っぽいがっしり体型でスピードもあるから、めちゃくちゃ破壊力がありました。たけしと裕也、少し顔立ちが似てますが、裕也のプチっと潰せそうなザコみたいな虫ヅラと違い、たけしのツラは死線を潜り抜けてきた凄味がハンパなくホンモノでした。マジで恐ろしい。
のちに暴力をテーマとした作品群を発表するたけし。北野映画の暴力については、外連味とか華美さがゼロで、殺伐さのみが印象に残ります。本作のたけしを見ると、彼自身が暴力を振るって相手を壊してしまったことがきっと多々あり、それによる自分自身の傷つきとかをたくさん経験したんだろうなぁ…なんて想像しました。
裕也なんてしょせんなで肩の駄々っ子が暴れているだけですからね。現場では力也とかジョー山中とかが事態を回収してたんでしょうねぇ。そのショボそうな感じも裕也の魅力なんですが。


本作は割と正統派なガーエーで、観応えありましたが、裕也の惨めで情けないクソゴミクズ感が最後まで続かなかったため、逆に残念な気持ちも少しあったりします。裕也なんだから、最後までカスでいて欲しかったぜ、シェケナ!
aaaaa

aaaaaの感想・評価

4.1
「I can’t speak fuck’n japanese」
内田裕也主演のカルトムービー! 滝田洋二郎監督作品。

テレビリポーターのキナメリは、常に特ダネを探しているものの、なかなかうまくいかない。松田聖子と神田正輝の結婚式に突撃したり、三浦和義に突撃インタビューしたり...、やがてとんでもない大事件に巻き込まれてしまう...。

内田裕也(aka.シェキナベイビー)主演らしく、エロが濃厚、バイオレンスも少々と言った作品。1985年に実際にあった出来事をそのままエピソードにしていて、ロス疑惑の張本人の、三浦和義のインタビューなんて、よく映像化できたなと感心する。

当時小学生になったばかりだったので、たまたまゴールデン洋画劇場で見てしまった時は、かなりトラウマになってしまいました。笑
内田裕也扮するキナメリは、あの梨元勝さんをモデルにしてるみたいですね。

フジテレビが総力を挙げて制作した作品で、故逸見政孝さんやおニャン子クラブを筆頭にあの頃の有名人が、オールスター出演!

そして、なんと言っても世間を戦慄させた、豊田商事殺人事件を生々しく、劇中のエピソードにしていて、殺人鬼役のビートたけしがとにかく恐ろしく、役者ビートたけしのベストアクトと言っても過言では無いくらいの、強烈にヤバすぎな演技を見せてくれている。ラストは唐突にスプラッターホラーになりますw

ちなみに豊田商事事件は、殺人現場に生中継し、マスコミが何をトチ狂ったのか、テレビニュースや新聞で被害者の死体をそのまま載せると言う、あまりにもクレイジーすぎる出来事でした...。

エロ、コメディ、芸能、バイオレンス、ホラーと何でも来いの幕の内弁当みたいな作品!
今の2019年の日本でリメイクなんて、絶対出来ない作品!

ちなみに予告編では、懐かしの川崎球場のマウンドで、変な衣装を身に纏い、見事なピッチングフォームを見せる、内田裕也にプロ野球ファンとしてはグッと来るものがあります。笑
つい先日、リバイバル上映があったみたいですね。1980年代の異様な熱気の日本を体感するにはもってこいの作品です!
porikozn

porikoznの感想・評価

3.9
内田裕也、若っ!
ロス疑惑の三浦かずよしが出ててビックリ。この当時の時代背景、何だか懐かしいな〜。
色々な事件やスキャンダル、芸能界のタブーも取り上げられてて、おニャン子クラブ、夏目雅子(綺麗)、力也、北野武ではなくビートたけし時代や、まだ太ってた若い鶴太郎に、変わらない郷ひろみ、、、etc.
様々な人が出ていて、人脈の広さ??が、わかる。
内容も、ファンキーでぶっ飛んでた。
AnriKimura

AnriKimuraの感想・評価

4.0
桃井かおりにガン無視されたり顔面にスプレーぶっかけられたり。
スナック紋紋…
 死ぬまでロックンローラーだった内田裕也の若い頃。

 作中、恐縮ぶってもやっぱりロックンロール(笑)。
内容もブッ飛んでます。はい。

 よくこんなん作れたね、ってのが素直な感想。
スキャンダラスな人が、事件が、出るわ出るわ。
驚かされた映画でした。
うちだ

うちだの感想・評価

4.0
内田裕也がただの面白ロックンロール爺さんだと思っていた人達に正座させて見せたい。どういう人脈で出たのかわからないけど、三浦和義と郷ひろみには驚愕する。
この頃はフジテレビもこんな危ない映画に協力してくれたんだよね。内田が亡くなった時にフジが追悼放送できないあたりが凋落を表してるなー。
m

mの感想・評価

2.7
何者でもないジャーナリストが最後に取材される側になる。そして最後に投げられるマイク。
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