ガルベス

コミック雑誌なんかいらない!のガルベスのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「コミック雑誌なんかいらない」(1986年)を鑑賞。
池袋・新文芸坐「追悼 内田裕也 スクリーン上のロックンロール」より。
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内田裕也扮するワイドショーの芸能リポーターが、当時実際に起きた事件や現象を体当たりにリポートする様を描く。
松田聖子と神田正輝の結婚、ロス疑惑、山一抗争、日航ジャンボ機墜落事故、おニャン子ブーム、豊田商事事件などを取り上げており実に興味深い。
途中から番組を左遷されて「トゥナイト」の山本晋也監督よろしく性風俗リポーターに転身。

内田裕也は明らかに演技が下手だが、朴訥とした語りが周囲との違和感を醸し出し笑いに転化。段々と癖になっていった。

桃井かおり、三浦和義、安岡力也らが本人役で出演する一方で、原田芳雄がプロデューサー役、郷ひろみと片岡鶴太郎がホスト役を演じるなど虚実が入り混じった作品。
中でもラストの豊田商事会長刺殺事件の殺人犯を演じたビートたけしの存在感が圧巻。
この時期あたりからバイク事故を起こすまでのたけしは、狂気と男の色気が滲み出ていて本当にカッコ良い。
名著「日本女地図」の殿山泰司のエロ演技も絶品で、個人的に忘れ得ぬ一本となりそう。
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