marutabatsuo

コミック雑誌なんかいらない!のmarutabatsuoのレビュー・感想・評価

3.9
内田裕也扮するワイドショーのリポーターがさまざまな事件、出来事を突撃取材する。80年代の空気が濃密に浮き出ているとともに、現在の一部からの「マスゴミ」へ感情を理解するのにこれほどわかりやすいものもないだろう。

出てくる事件がほぼすべて実際の出来事。ロス疑惑の三浦知義は本人が登場するし、山一抗争の突撃インタビューはおそらくホンモノ。おニャン子クラブや桃井かおりが本人役で出るなどドキュメンタリー感とフィクションが入り乱れるのも緊張感を強いる

ラストにかけては豊田商事のあの事件が題材。陰惨な結末の中に突っ込むリポーターは遂に当事者となり……。
世代的にも内田裕也がどういう人かピンときていなかったが、この役者としての姿はぎこちなさ含め真に迫っていた。ロケンロー

新文芸坐にて鑑賞