ハネケがどういう意図でこの映画を撮ったかは知らないし調べたこともないけど、どんなもっともらしい理由を述べていようが己のヤベえ性癖を満たすために撮っているのはそれまでのフィルモグラフィからも明白。こんな映画あって良いのかと思えるほどインモラルな内容だけど、現実には映画と同じかそれ以上に人の尊厳が踏み躙られる行いが、想像もしたくないけども間違いなくどこかでは起きている。
ことの始まりである玄関先での詰め寄られ方がリアルで本当に嫌な気持ちになる。自分の実体験で、荷物の受け渡しのためにマンションの前に車を一時的に停めた際に排気音がうるさいと因縁をつけられ車の前に立たれ警察を呼んで数時間かけて排除させたとてつもなく嫌な記憶が蘇った。残念だけど全く話の通じない輩による不条理な出来事が起こりうるのが現実だ。
2021年101本目