今を懸命に生きる。
叶うことなら、この時代を生きてみたかった。人情が溢れる東京タワー完成前の三丁目、裕福ではないけれどそれでも懸命に生きていく人々に勇気をもらえる。
欲しい物が、割と何でも手に入る世の中になってきて、日本は裕福になっていくけれど、こういう人たちのおかげで今の日本があると思うと、たすきを渡された気分になる。
夕日を見ながら、この夕日がいつまでも変わらぬ美しさであるように、と微笑みながら皆が東京タワーを見上げる。
意外とここまでハッキリ、しっかりと夕日を映してくれる映画ってないかもしれない。夕日を見ると、家に帰りたくなる。
この時代でもすでにカレーライス(劇中ではライスカレー)、サンタとか欧米的な文化も入ってきてることに驚き。
それにしても昔の自分は良いレビュー書いてるなぁ。↓
191122レビュー
明日だって、明後日だって、50年後だって、夕日は綺麗だよ❗
東京タワーが、まだ完成する前の東京。
決して裕福ではないけれど、みんなが前を向いて懸命に、お互いに力を合わせて生きている。それが、すごくよくはっきり分かる。
初めて買ったTVを町内全員で囲う日。
空き地に、学校帰りの小学生が全員集まってフラフープをする日。
ライスカレーでお腹を満たす日。
本気で子どもを怒り、しかる日。
雪が降るなか、こっそり枕元にプレゼントを置く日。
その全てに血が通っていて、あたたかい。
人と人の関わりがいとおしい。
日本人が高度経済成長の中、人情のようなものをどこかに置いてきてしまったなら、もう一度人情味のある映画を作ろう。
そんな想いを感じずにはいられない。
そして、もう一度日本を元気にしよう。
たかが、映画。されど、映画。
ノスタルジーという言葉では片付けられないいとおしさが、この映画には詰まっている。