りっく

仁義のりっくのレビュー・感想・評価

仁義(1970年製作の映画)
3.8
メルヴィル流フィルムノワールの主題と美学の集大成。男たちの峻厳な運命悲劇であり、極端に強いカットの積み重ねにより、硬度と強度を持って各々が一本の線で結ばれていく過程が描かれていく。

一方でケイパーものとしても見応えたっぷりであり、準備・計画・実行というプロセスを、プロフェッショナリズムをもって緻密かつストイックに描いてみせる。だからこそ、男たちの力を凌駕する運命悲劇の磁力に散る彼らの姿に無情感が漂う。
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