Okabe

十二人の怒れる男のOkabeのレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
4.0
被告の少年の生死を巡って、1:11という投票結果から徐々に"得点"が覆っていくというドラマと、役者の顔、カメラ、編集、そしてインテリ/人種/労働者をネタにした(ルメットらしい?)皮肉の数々。汗と煙草の匂いの充満する室内。状況証拠で雁字搦めの中、異分子フォンダによって沸々と疑問が湧いてくる後半では雨が降り、ファンが廻り、議論が煮詰まるも辛うじて風が吹き込む。フォンダが最後に名前を聞かれ、パンで陪審員たちがそれぞれ家路につくのを裁判所の柱の陰から映すラストショットも良かった。
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