Shu

蛇にピアスのShuのレビュー・感想・評価

蛇にピアス(2008年製作の映画)
2.5
「蛇にピアス」を観てきた。
芥川賞を受賞した金原ひとみの同名小説が原作。
スプリットタン(蛇のように先が割れた舌)を持つ男アマと付き合うようになった19歳のルイ、そしてアマの紹介で知り合ったサディストの彫り師シバのお話。
ルイはアマのようにスプリットタンにすべく舌にピアスを開け背中に龍と麒麟のタトゥーを入れる。そしてそのタトゥーを彫った彫り師シバとも「痛み」を求めて関係を持つようになる…
原作は未読。そんな言われてるほど問題作って感じはしなかった。
彫り師のサディストぶりもそんなに思ったほどじゃないし、3人のだれにも感情移入することができなかったな。
監督は蜷川幸雄じゃなくてもうちょっと若い監督の方がよかった気がする。
「スクラップ・ヘブン」の李相日監督とかやったら嵌ってたかも。
よかったのは主演のルイ役をやった吉高由里子。
体当たりの演技で頑張ってました。肌がきれいだったな。
あとシーンの合間に何度か入る電車のカットがいい。
望遠で正面からスローで撮っててこれがでかい蛇のように見えて言い知れぬ不気味さを出していた。
もっとアンダーグラウンドなエッジの効いたものを期待してたんだけどなんか全体的にあっさりしてて、私としては物足りなかった。
あとスプリットタンのCGは良くできてたけど彫り師がルイに筋彫りを施したあとに見せるんだけど普通筋彫りした後って肌が赤くなってるはずなのに普通の肌に筋彫りの絵が描いてあるだけ。
細かいところだけどなんかツメが甘いかな。

(2008年09月27日レビュー転載)
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