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眠狂四郎 殺法帖のcatmanのレビュー・感想・評価

眠狂四郎 殺法帖(1963年製作の映画)
3.5
『俺の剣が 完全に円を描き終わる前に お前は死ぬっ』シビれますな!市川雷蔵による眠狂四郎シリーズの記念すべき第1作。1963年公開。にわかファンなので観る順番がデタラメです。
ニヒルで寡黙なはずの狂四郎が割と表情豊かで口数も多いのでちょっとヤンチャ感あって面白い。若山富三郎は唐人の血を引く少林寺拳法の使い手という史実をド無視した無茶苦茶な設定で、アクションもイケてない。加えて狂四郎の敵役がなぜ刀を持たない拳法家なのか理解に苦しむ笑 真剣白刃取りって!チャンバラせんのかい!若富は坊主頭だと余計に勝新に似ていて、雷蔵vs座頭市なんて映画があったら楽しそうだなぁと妄想。ヒロインの玉緒は…大根かな?芝居がずっと一本調子なんだよなぁ。カマトト演技が苦手だ

確かに以降のシリーズ作品群と比べるとアクションもエロも全体的にユルくて物足りなさと違和感はあるけど、細身によく似合う着流しと濃い目のメイク&茶髪のチョンマゲでキメてる雷蔵は初っ端から見事に狂四郎しているし、幾つか目を見張るショットをあるし、基本的な世界観は確立されている。意図的に笑わせようとしているとしか思えない様なツッコミどころ満載なので、そこにちゃんと突っ込みを入れながら観るのも楽しい。狂四郎にしつこく付きまとう若い忍者は完全にコメディリリーフ。
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