上海十月

嗚呼!! 花の応援団の上海十月のレビュー・感想・評価

嗚呼!! 花の応援団(1976年製作の映画)
3.0
本作を観た後に全くの偶然ですが、会社の先輩が地元のテニスクラブの重鎮に日活撮影所の人がいると、先輩は、テニス好きだが映画はわからないので一度会ってみる?と言うので会ったら本作の助監督で後に撮影所、新生日活のプロデューサーだった山口友三さんだった。本作の成功はやはり今井均に尽きると。本作終わったら会社員になってしまった。山口さんは残念でたまらないとのことでした。曾根監督は、ヤッパリ変わっているとのこと。
以下感想。
「クェックェックェッ」「ちゃんわちょんわ」「役者やのう」のフレーズで一世を風靡した漫画の映画化。自分も「役者やのう」をたまに使うが多分誰も理解していない。当時日活ロマンポルノしか上映していない映画館で一般映画がかかるというのは珍しく内容も多少お色気も入っているので当時の学生は、観に行くのはマストであったのだろう。曾根中生によるドライなスラップスティックコメディは実現しているが、どうにもアナクロニズムだらけでずっと観ているのはつらい。そこで宮下順子、水原ゆう紀の女優陣がちょっとだけでてアクセントになっている。最近学生コメディみたいのが出てこないのは、みんな引きこもっていて、表に出ないし、恥ずかしいことはしない若者が増えたからだろうか。当時の若者のほうが訳知り顔もできず、なんだかわからない理不尽の世界に生きていたのかもしれない。でも映画は、今ひとつですね。DVDの特典で曾根監督のインタビューがあるのは見もの。なにせ長い間失踪していて最近出てきたので。
上海十月

上海十月