ぽんぽこ

男はつらいよ 奮闘篇のぽんぽこのレビュー・感想・評価

男はつらいよ 奮闘篇(1971年製作の映画)
3.8
集団就職の若者達と言葉を交わす寅さん。
寅さんの母、お菊がとらやへ訪れ、寅さんと再会するも、成長していない寅さんに失望した母と喧嘩になり飛び出した先のラーメン屋で花子(榊原るみ)という少し白痴の女性と出会うのでした。
どことなく、危なっかしいくて、彼女が青森県の故郷に帰るというので、汽車賃を持たせて、見送る寅さん。
いつものように、万が一困った事があったら、柴又のとらやに行く様、メモを渡す優しい寅さんです。
それからは、いつもの様に花子がとらやを訪れて、いつしか、素朴で歌の上手な花子が気になる存在になり、働く先々で心配になる寅さん。
タコ社長や、おいちゃんまでもが危ない存在に思えてくるヤバい思想になってる。
花子と所帯を持つ夢を思い浮かべたりしていたけど、青森から花子が慕う福士先生(田中邦衛)が迎えに来るのです。
悲しみの余り飛び出し、青森から遺書めいた不気味なハガキが届きます。
青森まで、様子を見に行くと元気そうな花子は、福士先生と学校で働いていました。
寅さんは弘前に向かったと聞いたさくら。
バスの中で寒空の下、身を縮めている寅さんを想像して、さくら、不安が頭をもたげたのも束の間、大勢のお婆さん達とバスに乗り込む寅さんに再会。
相変わらず、いつもの調子の寅さんでした。



私事ですが、先日とうとう、葛飾区柴又のとらや、帝釈天を巡ってきました。
感無量でした。
とりあえず、柴又の駅は勿論新しくなってはいましたが、角度とか改札の傾斜が見慣れた駅で、いちいち興奮。
とらやへ行く途中の横断歩道は、寅さんがフラフラ歩いて轢かれそうになってた場所だし、帝釈天の庭で、御前様がお茶でも飲んでそうだし、源ちゃんが箒持って掃いてそうだし、江戸川の河川敷を見ながら、自分が今、そこに立っているのが不思議でした。
満男みたいに、クールに「あっちに見えるのが矢切の渡し。」って何度も言うと娘から「わかったっつーねん。」と言われました。
緑の芝生が生い茂り、芝刈り機で刈っていて、炎天下なのに、上半身裸のオッチャンが日焼けしてました。
のどかな風景で、しばらくボーっと見て目に焼き付けてきました。
とらやで、草団子と宇治金時を食べ、暑かったので、とびきり美味しかった。
帰りのホームに立ち、志村喬の真似して「安曇野に少々土地を買ってあります。」と独り言を言い電車に乗りました。
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