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告白のABBAッキオのレビュー・感想・評価

告白(2010年製作の映画)
3.3
 2010年中島哲也監督。中島監督の映画は「来る」に次いで二本目。いずれも松たか子が主人公、この監督と相性がいいのだろうか。湊かなえの原作は未読。映画では中学教師の松たか子が30分ほど教室で告白し、その後も他の登場人物の告白という形で進んでいく。一種の復讐劇と現代の学園にある建前と本音のかい離、人間の利己心と承認願望などがからみ合う複雑な構造。中島監督の演出は独特で、静かなモノローグが続き、突然衝撃に転調する形式はそれなりに効果的。しかし本作については人物描写、特に中学生たちの描写が平板で、それほど強い衝撃効果を感じなかった。「来る」ともどもどこか演出の破綻を感じてしまう。自分が監督の意図をよく理解していないのかも知れないが。
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