XXXXX

トリコロール/赤の愛のXXXXXのレビュー・感想・評価

トリコロール/赤の愛(1994年製作の映画)
4.5
クシシュトフ・キェシロフスキ監督作品のトリコロール三部作の完結。間違えて今作から観ちゃいました。笑 イレーヌ・ジャコブ主演! キェシロフスキ監督は今作が遺作となりました。

ジュネーヴに住む、女子大生ヴァランテイーヌは、学業の傍らモデルもしていた。
遠距離との彼氏との恋も、彼への半信半疑と強い束縛でうまくいってなかった。
ある日、犬を轢いたヴァランテイーヌは、首輪を元に飼い主を訪ねる。

まさかの、完結編から見てしまう失態をしましたが、非常に高感度で、しっとりとした大人のドラマでした。赤を基調にした画面構成が、シャレオツこの上ない作品です!

んで、犬の飼い主ヴェルヌは電話盗聴を趣味にしている変態ジジイで、強烈な倒錯的な性嗜好がある電波ジジイなのに、ヴァランテイーヌは惹かれていきます。街中にある彼女の広告を見て、彼女にモデルなんかやめろ!と曰う昭和なパワハラジジイです。しかし、だんだんと距離を縮めていく2人。氷の様に心を閉ざした、ヴェルヌの氷の様な心を、溶かしていくヴァランテイーヌ。まるで人間セラピーの様な、極マブ美人かつ心優しき女性なんです。結局ヴェルヌは、自ら通報し真っ当な人間として生きる選択をします。

正に聖マリアの様な女性ですね。
それにしても、イレーヌ・ジャコブの何と可愛いことよ..。自分の凍りついた心を溶かして欲しい←
ちなみに変態ジジイのヴェルヌ役のジャン=ルイ・トランティニャンは、「Z」でカンヌ男優賞を獲り、最近でも「愛、アムール」で注目された正に名優!!

また、ヴァランティーヌの彼氏がかなりのストーカー気質で、ヴァランティーヌが、ヴェルヌとセクースしてた現場を、ジャッキー・チェンの映画ばりに危険な壁登りをして、事の顛末を知ります。そこまでやるか。笑

クライマックス、劇場で嵐が起きるシーンがなかなか味わい深く、思わずファッ!!となるカメラワークがあったり、やはりこの監督の才能をわずか1シーンでも感じてしまいました。
そして、結末は結構ビックリする様な急展開で、それはここには書けないんだけど、本当にビックリした。このシーンは三部作全てを見てからじゃないと、完全に理解が出来なかったです。笑 ヒントは全てがつながるラスト...。

オシャレ映画とは言え、物語がすごい洗練されていて、ドラマ性も非常に高く、文芸映画ファンの方には、是が否でも見て頂きたい作品!!
XXXXX

XXXXX