なんとも哀しいお話…
終盤のあの歌が聴こえた時がなんとも…
ハッピーエンドでもなくどこにも救いがない話に、足りなかった優しさと知恵を思い、しかしたらればが利かないのが人生なのだと考え至る。極限まで惨めな話を目の前にするといつも思うのは人間の存在そのもののこと。
ところでこれはなんと言うテーマで、どういう風に周囲を説得して作ったのか?そんなつまらない事ばかり考えてしまう。
この映画が当時日本でもヒットしたと言うのはにわかに信じがたい。哀しいし惨めだし救いがない。暴力男の傲慢、白痴女の無知。けど時代を超えて共感できる部分があるから映画って不思議だな〜と思う。それが当時にもウケたのかなあ。昭和て歌謡曲とか大抵悲しいし(雑な括り)哀しみに共感する風潮が今より強かったんかね。
綱渡りの兄ちゃんにトランペット教えてもらうシーンが好きだった。純粋に主人公が楽しそうなのアッコだけだもんなぁ…
あと気が狂っちゃった主人公を置いていくもののさすがに名残惜しそうな大男が車に乗り込みながら離れていく彼女を見るカットがなんか好き。
無知だったりするのは案外と白痴の彼女ではなく大男の方なんだろう。常に荒々しく傲慢で大切なものが何か知らない。自分の中にあった感情が愛だと言うのにようやく気付くのは無くしてからなんて。
【名言語録】
ーなんだって役に立ってる。
道端の石っころでさえ、
何かの役に立つんだ。