かもめ

道のかもめのネタバレレビュー・内容・結末

(1954年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

主題曲が凄いし、何処か普通とは異なる人々の物語に惹き込まれた。

主人公のジェルソミーナは旅芸人のザンパノに買い取られてアシスタントとして働くも、粗暴な性格が故の暴力で一度は逃げ出すも連れ戻されてしまう。

連れ戻された後に他の劇団や教会から誘いを受けるも、純粋で心優しいジェルソミーナはザンパノから逃れようとはせずに巡業を行っていく。

しかしながら、旧知の仲だった友人を殺めた場面を目撃したジェルソミーナはその事がトラウマになってしまい、アシスタントとして働くことが出来なくなってしまう。

それでも10日間程はジェルソミーナを連れて巡業に行うが、心が崩壊してしまい仕事が出来ないと判断したザンパノは毛布とラッパを置いて逃げ出した。

そして、ザンパノは数年後に偶然訪れた街でジェルソミーナの死を知り、彼女の存在価値を認め、孤独に悲しむという話。

ジェルソミーナの純粋さは長所であり、彼女自身を表す個性だと考えるが、この純粋さが原因で不幸になったと感じた。
純粋さや芸のセンスから劇団に誘われたり、道中に宿泊した教会の修道女からザンパノから離れて生活することを提案されているのに断っていたのが良くなかったと感じた。ここでどちらかの誘いに乗っていれば違った人生や道を辿れたはず。
しかし、誘いを断りザンパノと過ごすことを決断してしまったジェルソミーナの感情が少しわかるような気がした。

ザンパノも彼女の優しさや価値を認識していたのに、結局口に出さないまま逃げ出したのが良くないと感じた。本当に役に立たないと判断したら1日目ないし1週間ほどで捨てていたし、一度逃げ出した時も連れ戻しにやってきたので一緒にいることの価値は見出していたと思う。

また、主要人物であるジェルソミーナとザンパノだけではなくて、殺されたイル・マットもどこかズレていると感じた。
粗暴で何をしでかすか分からない人間に対して芸の途中にヤジを飛ばしたり、怒らせる発言をし続けたのは正直亡くなって当然だと思った。
ただし、彼もジェルソミーナに対して優しく接していたし、芸を教える場面でも暴力を使わず教えていたから悪い人ではないと感じた。

思ったことを勢いのまま書いたため、感想の構成がおかしかったり、誤字・脱字、そして文章が稚拙な箇所があるかもしれません。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
かもめ

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