あやしいかげ

スクール・オブ・ロックのあやしいかげのレビュー・感想・評価

スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)
3.3
コメディ映画好きとして、ジャック・ブラックはよくお目にかかる俳優だが、正直今ひとつ好きになれない。
いかにも不謹慎なことをやりそうな顔をして、意外とヌルいことしかしないのがそのせいだ。
ターゲットに子供を含めているから、ジョークをギリギリセーフのラインに留めているのが原因だろう。

本作はそうしたジャック・ブラックのヌルさを煮詰めた作品。
音楽は意外と良かった。ハートウォーミングで楽しめた。ジャック・ブラックもまぁいつも通りのセーフティラインを守った笑いで頑張ってた。
が、一個どうしても許せない点がある。

それは「全然ロックではない」という点。
これは"ゲスの極み乙女"の川谷絵音が、不倫騒動の際、全然ゲスらしからぬオカマっぷりで落胆させてくれたことに通ずる。
(現実のロックがどういうものかはさておき)ゲスです!ロックに行きます!
と言うのならもっと破天荒に、
「ベッキーにプレイ料金払ってなくてごめんなさい」くらい放言する気概が欲しい。
本作は子供向けだが、子供向けだからこそ、本当にヤバい人というものをギリギリアウトのラインで見せておくべきだったのではないか。
初の海外ツアー前日に酔ってケンカして、ギター一人を残して全員強制送還されたオアシスを見習って欲しい。
あやしいかげ

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