エアール

隣人は静かに笑うのエアールのレビュー・感想・評価

隣人は静かに笑う(1999年製作の映画)
3.8
冷静に考えてみると
なんともこわいお話でありまして…。

多大な犠牲者を出した事件に対し
もしその”真”犯人が特定できず、背景や動機、詳細が明らかにされなかったとしたら…
犠牲者の遺族はもちろんのこと、事件のことを知った人たちは
不安に陥り、疑問と不信感、そして怒りを抱え安心のない日々を送ることになりますかね
ーーそれを回避すべく責める相手が必要だった。
1人でいい、1人の男を…すぐに必要だった。皆が安心を取り戻すために…。

ティム・ロビンス × ジェフ・ブリッジス共演、マーク・ペリントン監督が放つサスペンス&スリラー。


道路をふらふらと歩く少年
ーー名を知らないその少年は片手に大火傷を負い、出血もひどく、意識は朦朧としていた。
そこを車で通りかかり状況を察して少年を病院へと連れて行くファラデー
ーージョージ・ワシントン大で米国史のクラスを担任する優秀な教授。

ファラデーのおかげで助かった少年は
2ヶ月前に向かいに越してきたオリバー&シェリル・ラング夫妻の息子であった。
この一件をきっかけに友好なご近所付き合いが始まる。

建築技師のオリバーと良妻のシェリル、彼らの3人の子どもたち、
妻 レアを亡くし
ーーFBI捜査官、2年前の捜査中に殉職
その心の傷が癒えずにいるファラデーや彼の愛息子 グラント、
そしてファラデーの元教え子で助手兼パートナーであるブルック、
温かい家庭、笑顔溢れる日々が彼らに癒しと平穏をもたらす。

そんなある日
誤配された1通の手紙から疑惑が生じる
ーーどうも何かがおかしい…と。

大学から届く同窓会の案内
ーーだが出身大学は別の大学と、
素人目で見ても明らかに何かのビルの図面なのだがショッピング・モールの図面とごまかされる、
嘘と誤導、
改名の事実、
過去の隠蔽、…

妻の同僚である現FBI捜査官にも相談しながら
密かにオリバーの過去について調べていくファラデー。
とうとうオリバーの正体を知る
ーー彼は”オリバー・ラング”などではない。
だが時既に遅し…

巨大な陰謀と緻密に計略された罠の数々、
パートナーや知人、教え子らには
態度が変だと異常者扱いされ始めるファラデー、
”その時”は確実に迫りつつあるわけで
狙いはなんなのか…


教授からすれば
大切なものをどんどん失っていくので
心身ともにつらい立場となります
ーージェフ・ブリッジスが絶賛熱演であります 笑
まあこの作品については
ジェフよりも温かさと冷酷さを併せもつオリバーことロビンスがみものですけどね 笑

最悪の事態を阻止できるかどうか、
やってやりましょ
エアール

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