いや〜全く古くない！
そして本当におもしろい！
なんで女性が女性らしく生きようとするだけで、
これほどまでに苦労を強いられなきゃならんのか？
序盤ではお互いに不満はありつつ折り合ってた富田と喜和だけど、
富田が凝り固まってくことで亀裂が生じる。
第二部で父ちゃん派、母ちゃん派の対立が鮮明になり、
第三部では結局は女しかいない母ちゃん派は瓦解する。
私の父もすぐに困った人を連れてきては、
農業の仕事を手伝わせたりするのだが、
実際に世話を焼くのは母だったわけです。
だから富田の憎めなさ、優しさもわかるかが、
やっぱりこの男の勝手さって女性の犠牲なしでは成り立たない。
たぶん富田なりに善良であろうとした結果なのに、
最後には喜和を失ってしまって苦しんでいる。
長男次男の張り方もうまいし、
女性キャストがいちいち効いてるし、
緒形拳も含めてまぁ本当に所作がエロい。
とにかく年取ってく十朱幸代が圧巻だけど、
なんつっても草笛光子との一騎打ちね！
そこまで優しさだけだった喜和が、
女としての矜持を持って立ち向かう。
こういう見せ場の作り方もうまいんですね！
鬼龍院花子もそうだけど、
これほど込み入った多い一代記を、
長すぎずにスパッと描いてくれる手腕。
映画として本当に素晴らしい。
WOWOWでやってたこのシリーズいっぱい撮り溜めといたから楽しみ。
