月うさぎ

紅の豚の月うさぎのレビュー・感想・評価

紅の豚(1992年製作の映画)
4.5
声が渋いです!!!私、声フェチなんです。この声あって、この作品を愛せると言っていいほど彼の声に負う部分が大きいです。
主人公はトレンチコートに帽子とサングラスの豚!(^・(∞)・^)
ありえない主人公像ですが、テリー・サバラス演じるテオ・コジャック警部補がモデルだそうです。宮崎監督がファンだったらしいです。やっぱりね~。当然声はコジャックの声を担当していた森山周一郎さん。
この作品がお好きな方はぜひ「刑事コジャック」見て欲しいです。ハードボイルドのお手本です

宮崎駿監督が中年男性のために作ったとされる、夢を追い求める男達の生き様を描くアニメ。
ジブリ作品において異色中の異色です。
しかし「空を飛ぶ」というテーマは宮崎監督の「夢」で、どの作品にも共通して現れるマーキングみたいなコンテンツです。
そういう意味では、飛行そのものを満喫できる最も趣味的作品と言えるでしょう。

「ポルコ・ロッソ(Porco Rosso)」イタリアでそのまんま赤い豚の意味
元イタリア空軍パイロット。空賊狩りの賞金稼ぎ。
本名:マルコ・パゴット(Marco Pagot)

舞台は第一次大戦後、世界恐慌後の不安定なイタリアの「ホテル・アドリアーノ」
退役軍人の操縦士「ポルコ」は、ファシスト党政権のお尋ね者です。

普通にさらっと見ていたときには、男って飛行機乗りとか競争とか戦争とかどうしても好きなのね~などと思っておりましたが、ポルコのセリフなどをきちんと読み取ると
彼は「戦争=人殺し」と考えており、反ファシストの立場なのがわかります。
実は反戦のメッセージが込められていたんですね。

ヒロインは2人。
大人の女のジーナとガテン系の少女フィオ。

ジーナの声は加藤登紀子が当てていますが、さすが歌手。歌が非常にうまいです。
声が低くて柔らかい女性というのは日本人には少ないので希少価値ですね。
この声がまた非常に魅力的でした。

若い頃より歳を重ねてから観る方が魅力が増す作品。中年を過ぎた時にでもぜひ再鑑賞をお勧めします。

アドリア海はイタリア半島とバルカン半島に挟まれた海域のことで、舞台になっているのはイタリア東岸とクロアチアの間あたりだと思います。
イタリアの物語ではありますが、景色としてはイタリア東岸というよりはクロアチア南部のダルマチア(ダルメシア)地方の海岸線の景色に近いような気がします。
そう。あのドゥブロブニクのあたりです。

JALの機内上映用の小品として企画されたものの結果として劇場作品に昇格。1992年に、劇場公開に先駆けてJAL国際線機内で先行上映されました。
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