さとうの人

耳をすませばのさとうの人のレビュー・感想・評価

耳をすませば(1995年製作の映画)
4.7
進路を決められない中3の雫がイケメンストーカー聖司に出会うことで、恋をして、将来やりたいことに対して苦悩する話。

3度目くらいの鑑賞。

改めて観て思うのは、空気感と目線の映画だなということ。
もちろん、恋愛や将来などしっかりと青春モノになっているけど、それだけじゃないのがこの映画。

たとえば、ヒロインの雫に片思いをした男の子が告白するシーン。
セミの声の焦燥感。雫が振って気まずくなる空気感。徐々にずれる視線。
これだけでも堪らないものがある。「こんな時、自分にもあったかも」というリアリティと懐かしさ。堪らんらん。

中盤のカントリーロード演奏シーン。このシーンは大好きなので、聖司が雫を自身のヴァイオリン工房へ連れてゆく階段のカットからしてドキドキした。階段でドキドキ。

そこからのカントリーロードがもう最高に萌える。高まる。
Twitterで聖司は雫を振り向かせる為にストーカー的行為をし、カントリーロードの伴奏も練習してきたというネタツイを見てから、その事が頭の片隅にあって、笑えてしまう。よくやったよすごいよ聖司くん。

背景、特に地球堂と雫の夢の背景は美術館の絵画を見ているみたいで、とても美しくて印象的だった。
さとうの人

さとうの人