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サンダカン八番娼館 望郷のkurageのネタバレレビュー・内容・結末

サンダカン八番娼館 望郷(1974年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

明治から昭和初期にかけて、貧困ゆえに少女のまま海外に売られていくからゆきさんの話がメイン。女性史研究家・三谷圭子は「女の生活史」を書くために、天草でからゆきさんを調査していたが、何も成果が得られず東京に帰るところ、崎津からボルネオのサンダカン八番館娼館に売られた少女だったおさきさんに出会う。
身分を隠して再訪した圭子は、おさきさんの家に住み、当時の話を聞き出そうとする。我が子も訪ねてこないような孤独なおさきさんは喜んで圭子を住まわせ、そして、ある嵐の夜に起きた出来事をきっかけに身の上話を聞かせる......。

10年ぶりくらいに観たが、やはり名作だ。古い映画だが、冒頭から引き込まれる。おさきさんが乗り移っているかのような田中絹代の演技が素晴らしいのもあるが、若い頃を演じる高橋洋子も瑞々しい。

印象に残ったシーン
虫だらけの家に上がった圭子、食事を食べるときの覚悟の一瞬
おさき、初めての客の首にかかった部屋の鍵
新しいゴザを敷いて頬を寄せる絹代おさきの嬉しそうな顔
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