似太郎

精神の似太郎のレビュー・感想・評価

精神(2008年製作の映画)
4.3
当時、シアターイメージフォーラムで鑑賞した。観客はなぜか中高年のおばさんが多かった。

想田和弘監督のことは詳しく知らなかったのだが、自分がASD=自閉症スペクトラム+統合失調症を患っているのでこの精神病院内(こらーる岡山)に収容されている精神病患者の生き辛さが良く伝わってくる内容だった気がする。

はっきり言って健常者と精神病患者の違いなんてない。誰もが異常性と正常性を隠し持っており、それがどう外面的に映るか…が重要なんである。要するにキ○ガイとフツーの人なんて簡単に転換される。逆にいっぱい蠢いている「フツーの人」を疑うべき。

「見た目」とか「仕草」で簡単に【異常者】扱いされる日本的システムにまで言及している辺りが秀逸で、想田監督の目の付け所は良いと思った。観て損はしない日本社会の「タブー」に挑んだドキュメンタリー映画の秀作だと思う、個人的には…。😔
似太郎

似太郎