このレビューはネタバレを含みます
つらかったけどすんげーおもしろかったー!!
全員なにか闇のある感じがたまらん
夫婦の倦怠期と娘の反抗期が重なっちゃって不穏な家庭、生きてるのかなんなのかようわからんみたいな人生になってしまったレスター(ケビンスペイシー)が娘の同級生に恋してしまった瞬間がなんだかリアル
完璧主義の嫁は自分を保つために暗示かけるように独り言をつぶやいてるんだけど浮気したうえにレスターを殺そうと銃を手にしてまじかよこのクソ女とおもったけどとりあえず泣きの演技とかうまくてよかった
娘はゴーストワールドのゾーラバーチ、なんか魅力的だよねえ
胸でかいな豊胸もういらねーだろ!
レスターが恋した娘は男性経験豊富感出しまくりだけど実は処女、とわかった瞬間の急に純粋な年相応の子に見えたかわいさ
ビデオテープでずっと撮影しててドラッグディーラーの隣人の青年は気味悪いけど美しいものを大事にしてる、厳格な父親の戸棚にあるナチスの皿をレスター娘に見せたのバレてボコボコ、ゲイだと勘違いされてボコボコ
青年の母は恐らく夫の性癖に気づきつつ気づいてないように振る舞うあまり頭おかしくなってる
そして隣人の青年の父、海軍の大佐は自分が大佐であることのドヤ感すごいしゲイのことそんなに言わんでもいいのにってぐらい毛嫌いしてるが、実はゲイでした
しかしそれを認めたくない彼は息子がレスターに食われてると勘違いして息子を責め、ゲイの息子はいらんと追い出し、悲しさのあまりレスターの元に行き慰めてもらおうとするが、レスターは男色どころか娘の友達とやるためにムキムキになろうとしてる最中だったので拒否、その後ゲイである事実を隠したい大佐によって殺されてしまう
このときの最強に思い詰めた大佐の演技がすごい
てか全体的にみんな演技がすごい
んでこの、ゲイであることを隠そうとして殺したっていうとこだけど
ナチスの皿を持っているナチス信者の自分が、同性愛だということを認めたくないみたいなとこもあったんじゃないかとおもうけど違うのかな?ナチスって同性愛も迫害してた?よね?
あとになって思えば、最初に青年が父に向かってゲイを見ると毎回吐きそうなほどムカつくと言ったのも、父の性癖に気づいたうえでカマかけてたのだなぁ
最後死んでしまう前のレスターの、解放されてからの自分への満足がにじんでいる表情すばらしい。最初のころのどんよりした顔とはまったく別人で、とってもいい顔
幸せだ、と思えたその瞬間に死ねたことはもしかしたらよかったのかもしれないけど、やっぱり悲しかったな
死体を見たことないと言っていた二人が初めて見た死体
隣人の青年は思わず笑顔を浮かべるけど、美しいと思ったのだろうなぁ
印象に残る言葉の数々
美しさの中で怒りは長続きしない
滑稽で美しくて愛のある映画
不動産王の眉毛が信じられない