まめた

アメリカン・ビューティーのまめたのネタバレレビュー・内容・結末

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

サム・メンデスは人間の本心や裏を描くのが得意なんだろうか。とても正直な内容でショッキングだった。やりたいことをやりたいように本能のままに行動にうつせた若い頃はすべてが新鮮で楽しかった。家や家族、仕事などを手に入れた時は幸せだが、それも長くは続かない。不満がありながら現状維持するしかないという雁字搦めの退屈な日常にかわる。自分は幸せと思いこんで過ごすしかない。大人になれば大なり小なり誰もが少しは持っている負の感情の部分ではないかな。それを映画にしてある。見てはいけないものを見てしまったような気分になった。これは本当の部分だから刺さるんだろうな。体も心も人間関係も諸行無常。死ねば宇宙にとける。死体や風に舞うビニールを美しいと言った隣人の男の子は若くして人生は無常であることを理解していそうな感じだった。
ケビン・スペイシーは複雑な心情をすごく上手く表現していて良かった。前半はコミカルでありながら後半は悲壮感が大きい。どうにでもなれという感じだったな。
2000年の映画だな今見ても刺さる内容だと思う。
まめた

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