オトマイム

アメリカン・ビューティーのオトマイムのレビュー・感想・評価

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)
3.8
オープニング、家庭用のビデオカメラで撮影された少女の映像から始まる。
親がうざい、私の友達を見る目がいやらしい、あれが父親だなんて信じられる?
カメラに向かって喋る少女。
このシーンからいきなり掴まれてしまった。この子、すごくいい。

そして主演のケヴィン・スペイシーが最高。あの飄々とした、どことなく楽観的な面持ち。重苦しいテーマなのに、ユーモアと軽やかさを感じるのは、彼によるところが大きいと思う。

裕福で傍目には満ち足りているはずの家庭の綻びがずるずると広がっていく。作りもののような赤い、つめたいバラが腐っていくように。