ツタヤ

アメリカン・ビューティーのツタヤのレビュー・感想・評価

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)
3.9
第72回アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞、撮影賞の5部門を受賞した作品。

家族崩壊がテーマ。表面上だけ取り繕って本音では生きていない、そんな現代人の心の病がシニカルな笑いを込めて描かれていきます。

ストレスフルでどこか歪んだアメリカ市民の生活風景には皮肉を感じながらも笑ってしまう。ただ、セックス関係の露骨な台詞や行為が大きなウェイトを占めているので全面的には面白がれなかったのも正直なところです。

舞台出身のサム・メンデス監督はこの作品が映画初演出とは思えない見事な仕事ぶり。映画的なセンスと演劇的なセンスを兼ね備えたバランス感覚が素晴らしい。アラン・ボールのシニカルな脚本も巧いですね。

妻に疎まれ、娘に軽蔑されながらも、美少女に気に入られようと頑張る中年男を軽妙に演じたケビン・スペイシーもまた抜群に良かった。…まあ、今にして思えば役柄そのままに変態な人だったわけですが。(笑)
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